倍返しリーマンがリアルに新生活準備について考えてみる

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「倍返し」というキーワードさえ入れれば、アクセス集まるんじゃないか(笑)
・・・それは冗談として。
ウチのファミリー(※Davy語録参照)の1人が来春社会人デビューすることが決まったので、その祝福の意味も込めて大学卒業までの半年で何をすべきだったか、何をしておいて良かったか、自分の経験を交えながら書いてみようと思う。

俺自身、4月に今の会社に就職して、もがきながらも何とか頑張ってもうすぐ半年になる。新入社員ではあるものの、当の本人にも周囲にもそんな意識は全くなく、半沢直樹の倍返しではないが、少々社内で吠えてしまっていることもあったりなかったり。「出世には興味ない」というスタンスでいるからこそできることなのかもしれないが。別にカッコいい話じゃない。昔のクセが抜けないだけだ。

大学4年間は最高のモラトリアムとはいえ、会社に入ったら絶望的な日々が待っているかといえば、そんなことはない。むしろ、ある面では、入社後の方が楽しい生活は送れている気がする。むしろ、私生活のクォリティという意味においては、かなりバージョンアップしている。仕送りとかではなく、自分のチカラで稼いだ金だ。自由に使えるカネが増えた。学生時代と違って、社会的な信用もある。本当の意味で「大人」ってやつになったのかもしれない。その立場を利用して、オシャレで、ドラマティックで、ロマンティックなプライベートを作れているのではなかろうか。オーバーかもしれないが、そんな男を目指している。

とはいえ、大学時代と比べて、「自分の時間」という意味においては比べ物にならないくらい貧しくなった。まとまった時間がとれない。たまの休日も1日は身体の休養にあてなくては続かない。大学時代にやっておくべきことは、「時間がかかるもの」なのかもしれない。

時間がかかるものといえば、身辺整理。特に金融機関が絡むものは時間がかかる。例えば、口座開設やカード発行には1ヶ月近くかかる場合がある。また、店頭に行く場合は、平日の昼間でなければならないことが多い。役所関連もこれに同じ。サラリーマンやっていると、平日昼間に銀行で1時間も待っているわけにはいかない。かといって、そんなもののために有給休暇を使いたくない。時間のかかることは、学生時代に済ませておくのが賢明。俺自身も、2月くらいにまとめてやった。

①銀行口座の開設

会社での給与振込の際に、会社によっては金融機関を指定される場合がある。早めに確認しておき、口座開設の手続きをしよう。
あと、外部との金銭のやり取りをするケースも学生時代に比べて増えてくる。3大メガバンクのうち、どれか1つには口座を開設しておこう。
資産運用に関する口座もあるといい。俺のオススメは住信SBIネット銀行。理由は後述。

Davyマネー術 ~銀行編~ (今年1月の記事)
https://davystyle.com/archives/1840

②証券口座の開設

来年(2014年)から少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」がスタートする。
簡単に説明すると、年間100万円までの投資によって得られた分配金・売却益などの利益においては、税金がかからないという制度だ。
我々は銀行に預金しておくだけでも、常に税金をとられている。銀行に預金すれば利息がつく。大変少額ではあるが、一応「利益」であることには変わりない。その利益に対しての税率は20%である。ちなみに、現在は株式などに投資して得られた分配金(配当金)・売却益などに関してかかる税金の率は10%。この軽減税率が適用されるのは今年まで。来年からは本則の20%に戻る。しかしながら、NISA口座を利用すれば、上記のような場合には税金はとられずに済むのだ。

資産運用の必要性については、今さら語るほどでもない。「貯金」も立派な資産運用だ。将来のリスクやイベントに備えて、まとまった金を作る必要があることに誰も異を唱えないだろう。問題は、これをどうやって貯める(増やす)かである。
長年、我が国はデフレであった。デフレというのは、モノの値段が下がり続ける状態。こういう時には、現金が一番強い。極端なことを言うと、今日100円のハンバーガーが、明日には50円になるのがデフレ。もし100円現金を持ち続けているとするならば、今日は1個しか買えないが、明日になれば2個買える。こういった「現金最強社会」がデフレだったのだ。
しかしながら、日本の金融政策は変わりつつある。インフレの社会にしようとしている。物価目標を+2%にしようとしている。現金が弱い社会になる。まだインフレターゲットの効果は出ていないが、それとは別に円安で輸入価格が上がっていることを受けて、様々な商品が値上がりしているだろう。インフレは、今日100円のハンバーガーが、明日には200円になる社会。100円の現金を持ち続けているとするならば、今日はハンバーガーを1つ買えるが、明日になると買えなくなってしまう。現金を持ち続けているとかなり損をする。

もし、100円の現金を石油関連に投資する投資信託に投資したとしよう。仮に「石油証券」とでも名付けよう。石油の価格と連動して、この証券の価値(値段)はアップダウンする。ガソリンスタンドで今日100円/Lが、明日200円/Lになってしまったとする。現金100円の価値は、今日は1L買えるものだが、明日になると0.5Lしか買えないものとなってしまう。だが、この証券を買っておけば、今日の価格は100円で、明日になるとこの証券の価格も200円に上がっている。同じ1Lを買える価値のものだ。まぁ、実際にはここまできちんとは連動しないものではあるが、現金のままにしておくことが、実は大きなリスクだということはわかってもらえるだろう。

そんな時に、利益に対して税金のかからない制度ができた。使わない手はない。
どの金融商品を買うべきか、という話は別にして、証券(株式、債券、REIT、投資信託など)に投資する際には、証券口座を開かなくてはならない。この時に併せてNISAの手続きもしよう。実際、証券投資に関する利益にかかる税金に関しては確定申告が必要だったりするが、特定口座(源泉徴収あり)というものを開けば、税金関係の処理は証券会社が勝手にやってくれる。

とりあえず、証券会社(銀行でも最近は金融商品の取扱があるが、選べる種類が少ない)に口座を開く。手続きに時間がかかるだけに、早めに動こう。

オススメは、SBI証券。ネット銀行の住信SBIネット銀行と連動したサービスが使えるから便利だし、手数料安いし、商品の種類も多い。

俺は、毎月給料から3万円分、「投信積立」の制度を使って投資信託を買い付けている。給料の大半は住信SBIネット銀行に振り込まれるので、そこから毎月3万円を貯金するつもりで投資信託を買っている。5銘柄に分散投資をしている。中には損失を出した商品もあるが、すぐには使わない長期的なものなので、短期的には構わない。

時間のかかるものといえば、免許取得。
普通自動車免許は持っていないとマズイだろう。仕事によっては必須の場合もあるし、そもそも身分証明書として常に携帯しておく必要のあるものだ。一般的には、大学1、2年生あたりで取得しておくべきものではあるが、まだだという場合には借金してでも大至急自動車学校に行くべきだ。
バイクに関してはその必要性に応じて異なるが、原付に乗る予定があるのであれば、普通自動二輪(いわゆる中型、400cc)の免許は取っておくべきだと思う。なぜか。俺は原付が大嫌いだからだ。危ない。クルマを運転していても思う。道路の隅をあんなにチンタラ(制限速度は30km/hだし、頑張っても60km/h以上出す者はいない)走られたら迷惑極まりない。そもそも、1時間の教習だけで原付に乗れるシステムも問題だが。
ちなみに、自分の話をすると、大学4年の時に短期バイトで40万貯めて、大型二輪免許を取得した。買ったのは400の中古だけど。それでも、人を後ろに乗せて走ったりとかしているし、行動の範囲が広がった。

あとは、会社人としての準備。

・スーツの新調
最低3着は必要だ。学生服と違って、毎日同じものを着るわけにはいかない。
就活の時に使ったリクルートスーツに関しては、よっぽどでない限り数に含めない。理由は単純。就活生と社会人では「魅せ方」が違うからだ。
就活生は「いかにダサく見せるか」。典型的な日本企業なら「自分は組織に順応しますよ」「個人ではなく会社の一員になりますよ」ということをアピールしてきたはずだ。だが、いざ会社に入れば違う。「いかにカッコ良く魅せるか」。自分の個性を最大限に発揮し、会社の若い女性社員に少なくとも「ダサい」と思われないような格好をしなければならない。コンセプトやクライアントが違うのだから、リクルートスーツとベルサーチのスーツを同じものとして考えるのはおかしい。

俺は幸い学生時代に政治活動をしておりスーツを着る機会が多かったこともあって、それなりのスーツは既に2着あった。とはいえ、核となるスーツが欲しくて、オーダーメイドで作ってもらうことにした。せっかくなので、銀座の老舗でお願いした。

銀座山形屋
http://www.ginyama.co.jp/

同僚は麻布テーラーへ行ったとか。
http://www.azabutailor.com/

目論見通り、光沢感のある生地で、裏もワインレッドにしてもらったスーツは、俺の個性を発揮するのに十分役立った。親に就職祝で与えてもらった高い時計や財布も「日本橋の金融マン」を演じるのに十分いいアイテムになってくれた。貧乏人が無理して背伸びしているだけなんですが(笑)

・ネクタイを揃える
スーツはさすがに週5日だからといって、いきなり5着買うわけにはいかないが、ネクタイならそれは可能。毎日同じものをしているのはカッコ悪いし、ネクタイは最も個性が出る所だから、お気に入りの色・デザインのものを身につけるべきだ。これも女性社員の目を気にしてのものではありますが。実際にネクタイを褒められて相当いい気分になったし(笑)

・カバンの購入
ビジネスバッグ。これは黒でA4が入るものであればいいと思う。俺の場合は、荷物が急に重くなったり、仕事帰りにバイクに乗ることもあるから、3Wayタイプ(手持ち・肩掛け・リュックサック)のものにしているが。カバンに関しては、スーツケースを買った時もお世話になった、Davy御用達の店があるので、そちらで。

エース 日比谷店
http://www.acegene.jp/list/flagship/

・革靴の購入
靴に関しては、2足はあった方がいい。そして、歩きやすいもの。量販店のような靴だと、たいてい革が硬いのか疲れてしまう。
俺はこれを履いている。機能紹介。
http://www.asics.co.jp/walking/pedalamen/functions

・名刺入れの購入
意外と忘れがちなポイント。だが、会社に入れば「持っていて当たり前」と最初から見なされるもの。ペタッとした薄いものよりも、中でセパレートできる少々厚いものの方が便利だ。

あとは、やっておくべきことはたくさんある。あえて1つ、他の人が言わないことを言うとするならば、労働法関連に軽く目を通しておくことかな。条文を覚える必要はないが、「こんな項目があったな」くらいのことは知っておくと自分の身を守ることになる。会社が自分を簡単にはクビにできないことがわかれば、少しは会社で動きやすくなる。会社に入ったら、就業規則、給与規定、育児介護休業規定、社宅規程など片っ端から規程関係に目を通すべきだが、労働法の知識が少しあるとそれらを読むのも少し楽になるかな、と。あと、顔が割れないうちに、給与(収入)のカーブ(見通し)についてや、各種手当・福利厚生などを積極的に担当者に質問すること。意外とイヤな顔はされない。むしろ、仕事で一番必要なのは「確認」だから、その能力があると見なしてくれるかもしれない。

これらの準備は、日常生活を送りながら楽しみながらやったらいい。引っ越す必要がある人は、転居先の情報収集をするのもいいだろう。
あと半年、できることは精一杯やってみてほしい。この半年に限っては、親に借金してでも、色んなことをやるべきだ。カネは働き始めて返せばいい。だけど、サラリーマンになってから時間を借りることはできない。

振り返って書いてはみたが、不足もあるかもしれない。その時はまた追加しようじゃないか。

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