今年は心の動きがあるイベントが多かったことからフィクション系の記事が多かったが、久しぶりにリアルな話を。以前ならTwitterに書きたいところであったが、Xになってから非公式アプリが全く使えなくなったことや、昨今はSNSに書いたことを必要以上に曲解して批判されるケースが多いので、読者は少なくとも自分のフィールドの方が安全だ。この場所があって、本当に良かったと思っている。
小学生の頃オリックス・ブルーウェーブのファンになり、合併騒動で行き場をなくし、中嶋監督代行になった2020年秋、やっと新生オリックスをちゃんと応援しようという気になった。そして、2021年シーズンでの交流戦優勝を見て飛躍の予感は確信に変わり、とはいえ、本当にレギュラーシーズン優勝するとは思わなかった。順位表を下から見る癖がついているオリックスファンにとって、自チームの名前が順位表の1番最後に見る箇所に書いてあるとは。何度もスクショしたことは記憶に新しい。
上京してから年1回くらいで野球を見に行っていたが、日本シリーズを生で見るのは初めてだった。当時チーム野手の精神的支柱の1人ともいえるアダム・ジョーンズのユニフォームを東京ドームのショップで買い、劣勢に立たされておりグリーンスタジアム神戸(現・ほっともっとフィールド)での試合を何とか見たかったファンたちは「神戸に帰ろう」を合言葉に必死に応援をした。そして、なんと目の前で先程買ったユニフォームの主・ジョーンズの日本での最後のホームランを目に焼き付けることができた。結局、神戸に帰った最初の試合でヤクルトの胴上げを見ることになったが、もつれにもつれた試合展開は忘れられないものとなった。
捲土重来、今度こその日本一を見たいと願った2022年のシーズン。前半は苦しみ、今年の優勝はないと思っていた。秋になってくると段々上位になったものの、このシーズンはリベンジしてきたソフトバンクの優勝が目前に迫っていた。ところが、そのソフトバンクがなかなか優勝を決めない。シーズン最終戦、ソフトバンクはロッテと、オリックスは楽天との試合を控える中、同日の結果がソフトバンクが負け・オリックスが勝ち、となった場合のみオリックスの逆転優勝が決まる、という何とも不思議な展開となった。勝ち・引き分け・負けという3パターン×3パターンのうち、たった1つの選択肢だけ。9分の1の確率。普通ならそんな奇跡は起きない。だが、奇跡は訪れた。それぞれの試合で逆転劇が見られ、その夜胴上げされたのはなんと中嶋監督。テレビの前で呼吸が止まりそうになった夜は忘れられない。
そして再び、日本シリーズを見に行く機会が訪れた。神宮のチケットは外れ、大阪のチケットは3連戦全てが当たる展開。会社のワーケーション制度を使い、平日大阪遠征に行くこととなった。この年もヤクルト相手に劣勢。日本一はないかもしれないと諦めかけていたが、第4戦あたりから空気が変わった。そして、大阪での最後の試合となった第5戦。メジャー行きがささやかれていた吉田正尚選手の日本での最後のホームランを目に焼き付けることができた。球場の空気を一気に変える鮮やかなサヨナラホームランだった。その後、今度は神宮で中嶋監督が胴上げされた。
2023年。今度はわかりやすく首位を独走するシーズンとなった。3連覇が見えてきた中、1軍2軍を機動的に入れ替える采配の定着を見て、次の日本シリーズのカギはファームにあると考えた。初めて2軍の試合を見に行こうと思い、舞洲にある杉本商事バファローズスタジアムに足を運んだ。炎天下の中、USJを横目にバスに乗って行く少々不便なところだが、すごく静かで選手の間近(最前列をとったが多分そうでなくても)で見ることができ、調整中だった杉本選手やT-岡田選手もラインナップにはいた。日本シリーズで対戦するであろう阪神を相手に、齋藤投手の安定感ある投球を見ることができた。試合展開ももちろん良かったが、作られていないありのままの「野球らしさ」がある空間を久しぶりに味わえたことが何よりも良かった。
そして、近年なかなか見られない3連覇を果たした。「全員で勝つ」を合言葉に、偏って特定の人に頼ることなく、無理せずそれぞれが必要な役割を果たしていく。優勝という結果以上に、誰もが活躍のチャンスがあり、優しく温かい空間があふれており、選手だけでなくスタッフや社員まで含めた全員で前を向いている組織運営は本当に参考になり、そんな理想の組織が結果を出せていることがたまらなく嬉しい。会社員として中核的な動きを求められる場面が増えてきた自分にとって、この球団のやり方をマネして取り入れていくことも少なくない。
そう、今日は野球の話だけをして終わりたかった・・・。
3連覇を目前にした3連休前の夕方。部長から呼び出しがあった。もっとも、その部長は今月入社したばかりで、今業務の説明を受けている最中であったのだが。
「異動の発令が出た。そして、今の業務である2部署の所属も、兼務としてそのままだ。」
こうして名刺の肩書には3部署の部署名が載ることとなった。同一またはきわめて類似性の高い業務が複数の部署にまたがっているといった理由で3部署の人事発令はごくまれに見るのだが、別業務での3部署体制は初めて見たかもしれない。やはり物珍しいのか、翌週には「どうなっているのか?」という問い合わせが至る方面から来ることとなった。
今の仕事が片手間であればまだわからなくもないが、前・主所属のところは8年近く在籍し人数が極端に少ないことから、部署の全ての業務を担ってきた(さすがに同時にではないが)ため、自分が主軸で動いているものも多い。サブポジの部署も5年半くらいやっており、季節労働にはなるが、特定の業務の統括的役割となっている。そして、別部署の業務が追加。そちらは以前から若干問題を抱えており、火消し的要素が強いのかと思っている。ゆくゆくはそちらで主軸に、というのが上層部の考えなのだろうが。
わかりやすく言うと、野手として全ポジションを守ってきており人数の関係で9人揃えられないので、現在は二遊間と外野3ポジションの計5ポジションは1人で全て守っておりチームメンバー入替に伴い兼任コーチもやっている中、別のチームで投手としても中6日くらいで先発として登板してきたところに、そのまた別のチームがゆくゆくは先発ローテも考えているのでまずは中継ぎ投手として入ってくれ、と。ちなみに、これによる昇給はゼロ。体調面を考慮し労働時間は増やしてはいないものの、やはり考慮すべき守備範囲が広いのはなかなかキツイ。それでいて、年度頭からは近いうちのメジャー移籍を目指して勉強を始めたところで、これを途中でやめるわけにはいかないという。
2023年。走り始めてしまったが、まだまだこの1年は色々ありそうだ。
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