あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
2023年 元旦
謹賀新年記事を書くのは久しぶりだ。
Davy Fujinamiであることを諦めたのか、本名の自分に向き合うために必要な時間だったのか、それとも2人を融合することを忘れていたのか。
物語の主人公もコロナ禍によってライフスタイルが変わったうちの1人だ。
丸の内のオフィスに出社することは週1回程度になり、仕事も遊びも木更津ベースのコックピットで過ごすことが増えた。左手に見える大きな窓から見える南向きの庭には、いつだって穏やかな日差しが降り注ぐ。会社貸与PCの後ろに鎮座する4Kモニターには、どこかの電車の前面展望映像が映し出され、どんな時も旅をしているかのようだ。設備投資として導入したラジオDJマイクを通して好きな時に話したい仲間とつながり、学生時代なかなか味わえなかった”放課後の青春”を取り戻したかのようだ。
自由を求め、”俺スタイル”を探し続けていたあの頃。どこかの小説ではないが、朝学校を目の前にしながらも自転車のハンドルを切り、海風に吹かれる自由を手に入れに走ったのもこの季節だっただろうか。あの時も、風は冷たかったがどこか太陽が微笑んでいる感じがして、「自由は手を伸ばしたすぐ先にある」と波音がささやいていた。当時はそんな主人公は変わった目で見られ、古い大人たちは蔑んでいたのかもしれない。
あれから15年。主人公はサラリーマンになってまでも、海風に吹かれる自由を謳歌していたのだ。
時代は働き方改革の名の下に、スーパーフレックスタイム制度、テレワーク、ワーケーション。これに伴うジョブ型制度の導入も、彼が送りたかったライフスタイルには合っていたのかもしれない。もちろん、求められる成果物は高いクオリティが求められる。しかし、そこに至るまでの道のりをとがめられることはない。好きな時に仕事をし、好きな時に旅に出て、旅が長くなりそうだったら旅先から仕事をする。学生服を着ていた髪を逆立てた少年が思い描いていたものを時代は追い越してしまったのだ。
子どもの頃慣れ親しんだ「電車でGO」の世界観とへぎそばを求めてフラッと旅に出たこともあった。
「がんばろうKOBE」の聖地でやっと観戦でき、生きている間に見ることはないだろうと思っていた日本一を経験することもできた!
17歳からのお付き合いである胃腸の弱さとはサヨナラできていないが、少しでも早く治したくて胃腸に優しい温泉に急に出掛けることもあった。
そして、何より・・・。
「木更津ベース」なんだから、ちゃんと基地も設けなきゃダメでしょ!!
・・・ということで
ガレージを建て(てもらい)、オリジナリティを出そうとDIYでペンキを塗ったり内装工事をしたり。
そんな生活です。
至らなさや気遣いに欠ける分、失ったものは少なくない。相変わらず対人コミュニケーションは得意とはいえず、「普通」がわからない、という部分は皮肉にも健在である。
だが、あの頃とは違った形で手に入れた部分も少なくない。決してスターではないけれど、まるで聖火リレーをするかのように、誰かの心にそっと火をつけられるくらいの輝きは失っちゃいない。
人生は旅だから。今もまだ、旅路の途中です。
混迷の2023年、また1つよろしく。
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