消費税増税が間違ってるワケ

Davy 池上先生の登場でございます。昨日書くって言って先送りにしてたからね。口語調でわかりやすく解説+主張したい。

さて、ここ数年、消費税を上げるだの上げないだのという議論が盛んになっている。確か、俺が生まれる1990年より少し前に竹下登首相(DAIGOのおじいちゃん)が消費税を導入して、その時の税率が3%だった。で、幼稚園時代の俺もお菓子を買う時、「しょーひぜーってのが、書いてある値段よりも少し多めの3%かかるんだよな~。だから、持ってるお金よりも少し安めに書いてあるものを買わなきゃなんないんだよな~。」なんて思っていたものだ。で、俺が小学生の頃、橋本龍太郎首相、あのオールバックのいかしたおじさんだね、彼が税率を5%に引き上げた。当時の俺は、「5%の方が計算する時わかりやすくていいな」とか思っていた。

時は経過し、安倍首相の頃から消費税の税率を上げるんじゃないかという話が出てきた。だけど、誰も上げるとは言わずに、「議論を始める」とか「私の在任中は上げない」とか言いながらここまできた。で、昨年の参院選の時に、野党に転落した自民党の谷垣総裁が「消費税率は10%にしたい」的なことをマニフェストに書いたのかな?そこに、当時の(今もか!)菅首相が「自民党さんの案を参考にしたい」とか言って乗っかってきたわけだ。でも、結局ビビッてその発言を撤回しただのしないだので訳のわからないまま、民主党は大敗した。

要するに、今の2大政党は両方とも「消費税は増税する」方向に向かっているというわけ。自民党も民主党も。

消費税を上げようとしている理由。彼らの言い分は色々ある。
 まず、日本という国は借金が多い。国(政府)と地方(自治体)の借金を合わせると1000兆近くなっている。今、これらの借金を支えているのは、大部分が我々国民の金融資産。俺たちが銀行とかに預けるじゃない?そのカネで国債とか地方債とか債券という借金の証書みたいなものを買って、資産を運用している。借金というものには、原則、利子をつけて返さなければならない。だから、逆に言えば、債券を買っておけば、つまり国とかにお金を貸してやれば、ある一定の期間を過ぎると、ちょっとおまけをつけてお金が戻ってくるというわけだ。で、こういう金融商品というのは、幾分かリスクがある。例えば株だったら暴落する可能性もあるし、海外の金融商品を買えば、円安や円高に急に変動してしまう「為替リスク」がある。だけど、国債とかなら、まず国が破たんするなんて考えられないし、国内だから為替リスクはないし、安全な金融商品といえる。だから、銀行とかは国債を買うことで運用することが多いわけ。で、我々国民全体の金融資産は約1300~1500兆と言われている。今は、借金よりも資産の方が多いからいい。だけど、借金は毎年増え続けていってるから、あと数年でこのバランスが逆転すると言われている。そうなると、日本が危ないというわけ。
 今度は1年単位での国の財政収支を見てみよう。支出がだいたい90兆以上。税金による収入は、40兆くらいしかない。これではやっていけない。で、10兆くらいは埋蔵金なりどっかから調達するにしても、あと40兆くらいは借金するしかない。こういうわけで、毎年借金は増え続けている。一般の家庭なら終わりだよね。1ヶ月で、40万円しか給料もらってないのに、90万円分の生活をしてるんだから。給料と同じくらいの額をサラ金から借りて生活していることになる。一般の家庭なら、毎日取りたての嵐(笑)こんなわけで、税収を上げなきゃならんわけだけど、手っ取り早いのが消費税というわけ。

 他には、社会保障費がやたらと増えていくんじゃないかということ。年金もそうだし、医療費もそうだし、介護とかにかけるお金もそう。戦後のベビーブームの時に生まれた団塊の世代がだんだん定年を迎え、高齢化していく。もう少しすると、病気もたくさんする年頃になるし、介護も必要になる。年金をもらって生活するようになる。なのに、少子化で働き手が少ない。税金を払う人が減り、税金を使う人が増えていく。こうすると、当然、ヤバくなる。で、その財源に消費税の増税分をあてようと言う人もいる。

これらは俺があれこれ言う間でもなく、テレビや新聞でも散々言われていることだから、おわかりの人も多いだろう。そういう話を聞いて、「消費税増税もやむを得ないかな~」なんて思う人も少なくないと聞く。

でも、考えてみてくれよ。おいおい、ちょっと待ってくれって話になる。消費税が上がるってことは、俺らの生活が苦しくなる。今まで105円で買えていたものが、110円になるとする。これだけなら「たった」5円。でも、もっと額を増やしたら?100万円が定価の商品に今までは消費税分5万円余分に払っていた。だけど今度は、それに加えてもう5万円追加して払わなければならなくなる。同じ価値のものを手に入れようとするだけで、俺の1か月分の給料が吹っ飛んでいくわけだ。

で、これで財源が十分確保できる、つまり足りていてちゃんと社会福祉サービスが受けられるならいい。でも、試算によると、10%に上げたくらいじゃ足りないことがわかっている。つまり、今度の増税は増税への道の序章に過ぎないわけだ。数年すると、15%になり、20%になり・・・段階的に上がっていくことになる。100万円定価の商品に今までよりも15万円追加で払うハメになる。俺の今の給料なら3ヶ月分!普通に考えるなら、高卒の正社員の初任給くらいじゃない?

それでも、俺たちも儲かっているならいい。だけど、ご存知の通り、就職先もない、給料も下がる一方。1999年以降は給料が下がりっぱなしだと言われている。生活が苦しいだけだ。

「仕方ない・・・」と思う人もいるかもしれない。でも、これを読んでいるあなたが、俺くらいの若い読者なら、待ってほしい。借金を増やしてきたの誰だよ?バブル時代に訳のわからんリゾート地ばっか作って投資に失敗してきた連中だろ?土地の高い時に土地を買って、ワケのわからんものを作ってきた連中だよ!で、就活も楽だったみたい。会社からカネ出してもらって、海外旅行とか行かせてもらって好き放題カネを使わせてもらってきた連中だよ!何も考えていないカラッポのバブル世代!!そいつらの失敗のツケを俺らに回そうとしているんだぜ!?自分のケツは自分で拭けよ!俺ら、関係ねーし。少なくとも、俺はそんな気分だよ。

で、「年上の我々を敬いなさい」「今の若いヤツはゆとり世代で能力がない」「海外に進出しない内向き志向」「元気がない」あー、うるせーうるせー!言われ放題なんだよ、俺らは。自分たちのことは棚に上げて、勝手なことばっか抜かしてやがる。テメーらの老後の世話するために、俺たちが高い税金払うのはまっぴらごめんだぜ!そのまま野垂れ死んでくれという話だ。

多少、言い過ぎの感はある。実際、日本をここまでにしてくれたのも彼らだし。感謝すべき立派な大人もたくさんいる。それは忘れちゃいけない。

落ち着いて考えてみよう。本当に、消費税を増税するしか解決策はないのか?他にもっといい方法はないのかな?

それが、あるんですよ。今の不況も一気に解決して、借金とかの問題も解決できる良い方法が。

それが、「デフレ克服」だ。
今の日本の状態を考えてみる。国とか地方とかはカネに困っている。俺たち国民もカネがなくて困ってる。誰か一部の人がとてつもなく儲けていて手放さないのか?そうでもなさそう。企業とかも倒産したり倒産寸前の所ばっかだし。
要するに、皆、カネを持っていないんだ。市中に出回る通貨供給量そのものが少ない状態。だから、物価が下がって「デフレ」になっている。物価が下がっているから、企業も儲からない。よって、給料は下がり、設備投資もされない。カネが回らない。物は売れない。だから、また物価を下げる・・・この繰り返し。これが「デフレスパイラル」。これを止めないと、日本は借金による破綻より先に、国民自体がまいってしまう。

通貨供給量は水に例えればわかりやすい。川に少ししか水が流れていないから、水不足でみんな水を欲しがって困っている。よって、水の価値が非常に高い状態。もし、ここで、上流に大雨が降ってくれて、川の水が増えたら、水不足は解決するよね?相対的な水の価値は下がる。お金も一緒。通貨供給量が増えれば、みんなにお金が回るようになり、経済が活性化する。不況は解決だ。

で、通貨供給量が増えるといいことがある。さっきの段落で「水不足が解消すると、水の価値が相対的に下がる」って言ったよね?もちろん、お金も一緒。お金の価値が相対的に下がると、借金の負担が減る。つまり、返しやすくなるんだ。

通貨供給量が増えると、「インフレ」になる。インフレになると、物価が上がる。物価が上がるってことは、企業の収益も上がるから、給料も上がるし、設備投資も増える。雇用も増える。景気が良くなる。そうなると、カネをたくさん使う。産業が育つ。・・・で、税収が増える。税率を上げなくても、税収が増える。これを「自然増収」と言う。

今の税体系って、所得の多寡に応じて払う所得税があったり、会社が儲けに応じて払う法人税があったり、住んでいる自治体に払う住民税があったり、色んな種類があるんだけど、話をわかりやすくするために、あえて「消費税」というものしかなかったら・・・という前提で話す。

消費税5%。100万円のものを買うと5万円の税金がかかる。物価が上がって同じものが200万円になれば10万円払うことになる。国の側から見よう。今の税収が40兆。これがもし全部消費税だとして、物価が2倍になるようなインフレが起こったら・・・税収は80兆になる。税率を上げていないのに、自然増収。で、今の国の支出って、約4分の1が国債費。つまり、借金を返しているお金。支出が92兆とすると、そのうち23兆が国債費。40兆ずつ借金してるとしたら、毎年17兆ずつ借金が積みあがっていくわけだ。でも、税収が80兆になれば、支出の92兆から引けば、その差は12兆。12兆だけどっかから持って来ればいい。仮に、この12兆を借金でまかなうとしよう。毎年23兆ずつ返しているわけだから、積みあがっていく借金は-11兆。つまり、11兆ずつ借金が減っていく計算だ。

収入と支出から、国債関係を引いたもののバランスを「プライマリーバランス」という。(収入-借金)と(支出-借金返済費)のバランス。これを黒字化することを求められている。小泉政権の時に「骨太の方針」で2011年(つまり今年!)には黒字化する予定だったんだけど・・・ね。

もちろん、インフレになって良いことばかりではない。特に極端なインフレになると、不動産価格が高騰し、一般の庶民が家を買えなくなる。給料生活者は変動するからいいけど、年金生活者とかはそこまで変動しないから、物価高には弱い。俺ら、仕送りもらって生活している連中もそうかもな。あと、物価が高くなる前に借金を貸した連中も損する。ジンバブエとか、札束で遊んでいる子供の写真見たことない?ああなったら、おしまいよ。日本も戦後の一時期そうだった。闇市が横行した時代。

だから、緩やかなインフレを目指すように、通貨供給量を拡大すればいい話。もちろん、ヘリコプターで上空からバラまくわけにはいかないから、量的緩和っていうヤツをやるんだけど。銀行が持ってる債券を買い取って、お金を銀行に渡せば、そのお金で銀行はお金を貸してほしい企業とかにバンバン貸すようになって・・・そんな感じで増えていく。

でも、日本銀行という所や財務省という所はデフレが大好きなおじさんたちばかりでこういうことをしてくれない。あれこれ理屈をつけて渋る。ちなみに、日本は借金も多いけど、政府が持ってる資産も多い。それも金融資産。こういうものを自分たちがホールドしておいて、増税で借金を返そうだなんて、へそくりを大量に隠しておきながら、サラ金でカネ借りて生活費を賄うのと同じ発想。で、みんなの党という所とか、一部の「気付いている」議員は、日銀法改正案を出して、日銀にもっとちゃんと働いてもらうようにしようというわけ。渡辺喜美さんの「増税の前に、やるべきことがあるだろう!」というのは、こういうお話。

よって、俺は、今の時期の消費税増税には大反対。与謝野―菅ラインを引き摺り下ろさないと、こんな状態のまま増税されてしまいますよ。

御清聴ありがとう。

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