レジスタンスは抑圧から


Twitter上でのやり取り。興味深いものがあったから、ブログで書いてみる。

@dailydavy: 小学生の女の子が黒いランドセルを背負っていた。時代は変わったんだね。

@ippeintel: @dailydavy 俺の頃は町から配給されましたよ。男の子は紺、女の子は赤。今思うと、AEONとかのカラフルなやつの中から選びたかったなあ。今ならワインレッドが紫がいいかな。緑もいいな。本当はもっと多様であるべきです。なるべく若い頃から。

@dailydavy: @ippeintel 町から至急とはリッチですね(笑)我々は自費ですが、男は黒で女は赤という暗黙のルールでした。しかし、俺は逆にこうであるべきだと思う。義務教育の期間は。義務教育のうちに自由を認められすぎるのは良くないです。続きは帰宅したら書きます。

高校時代から自由を叫んできた俺としたら、結構意外な発言じゃないのかな。

そもそも「義務教育」とは何か、について考えなくてはならない。義務教育とは小学校と中学校での教育のことであり、親が子供に「教育を受けさせる」義務として、国で定められている。教科書は無料で支給され、望む望まないに関わらず、9年間きちんと国で定められた事柄を学習しなくてはならない。扱う教材やレベルに多少の違いはあるが、原則、日本国民は全員同じ内容を学習する。日本国民として生きていく上で最低限必要な事柄をきちんと教え込むためである。

だとするならば、義務教育のうちに「多様性」などは必要ない。もちろん、「人はそれぞれ違っていい」ということはきちんと理解しなければならない。しかし、義務教育とは、個性を磨く場ではないのだ。学ぶべきは「美術」より「技術」。同じ規格のものを大量生産する。それが、義務教育を扱う教育機関である。

しかし、俺は個性を否定するために義務教育があるのではないと思う。Davyが、個性を否定するわけがない。むしろ、きちんと個性を伸ばすための重要な期間だとすら思っている。

義務教育で学ぶべきこと。その最大の要素はこれだ。
「世の中とは理不尽であり、普通にやっていたら自分の存在なんか認めてもらえない」

このことをきちんと色々な物事を最も吸収できるこの時期に、肌で感じておくべきだ。だいたい、世の中、自分の思い通りにいかないことだらけだ。勉強だって1番になれない。スポーツだって1番になれない。しかも、だいたい勉強のできるヤツはスポーツもできる天才型だ。モテるヤツは何もしなくても周りに女の子が集まってくるが、そうでないヤツはどれだけ努力したってモテやしない。告白したって、フラれるだけ。そんなダメ人間がちょっと努力してそこそこの結果を収めたって、誰も振り向いてくれやしない。他人とうまくやっていけない。自分の考えはことごとく否定される・・・なんと、この世の中は理不尽なんだ!

絶望をしっかりと受け止めること。これが、小学校や中学校で学ぶべき最大のテーマ。正攻法じゃ、自分の存在は埋没していくだけ。ヒドイ時には、いじめにあってしまう。誰も俺のことなんかわかってくれないんだ・・・ここから全てが始まる。

じゃ、自分はどうしたら存在を認めてもらえるんだろうか?普通にやったって1番になんかなれるわけないし・・・こんな時、初めて自分の立ち位置について考えるようになる。周りを見渡して、皆のポジションを把握し、空いている位置がないか探す。その分野で、自分だけの山を作っていく。最初から自由を認められていたら、おそらくこんな努力はしないだろう。

俺だってそうだった。好きな女の子ができても、奥手だから自分から声などかけられるわけがない。ましてや、外見も劣っている。性格も悪い。単なるひねくれ者。知名度も低い。正攻法でいったら、破綻するに決まってる。だから、色々考えるわけだ。知名度をあげるために静高を前期で受かって、「スゴイ」と思わせよう、だとか。プレゼント作戦でいこう、だとか。

高校時代もそう。スゴイ頭のいいヤツばかりが集まって、自分が埋没する。英語は勝てない。帰国子女もいるし、そうでなくてもペラペラのヤツがいる。数学も勝てない。数学好きがかなり集まっている。国語も勝てない。小説ばかり読んだり、1日10時間以上勉強するヤツもいる。ダメだ、俺はこの学校ではトップになれない・・・そこで、周りを見渡して、空きポジションを見つけた。そうだ、地理だ!しかし、ここではトップクラスにはなったものの、ダントツのトップにはなれない。そして、また周りの空きポジションを探した。政経だ!読みは完全に当たり、誰も寄せ付けないほどのトップになることができた。最終的に追いついてきたのは、俺と同じやり方、というか協力関係にあった俺の大事な友人。こうやって、自分の立ち位置を築いていった。

大学進学もそう。学年順位280番くらい。普通にいけば、静大も受からないし、私大でも日大すら危うい。大東亜帝国になってしまうのか。そればかりはプライドが許さなかったので、徹底的に試験方式や配点を調べた。そして、見つけた。MARCHクラスで、政経や地理の配点をかなり高くして勝負できる方式を。そうやって、最低限の努力で、最大限のパフォーマンスを出すことができた。その証拠に、正攻法でいった早稲田は全て落ちたのだから。勉強はできなかったが、戦略勝ちだった、明らかに。

皆、ほとんどの人間はテスト直前にならないと勉強できないし、締切直前にならないとレポートもやらないだろ?追い込み効果で。要するに、人間、困らないと努力しないわけよ。抑圧されないと、目の前の壁を打ち破ろうとはしないわけ。だから、義務教育、というか人としての基礎を身につける時期は、徹底的に抑圧されて、理不尽さを知り、色々考えた方が良いわけ。恵まれた環境からは、何も生まれない。

俺も義務教育の時には、散々抑圧されたよ。中学校は規則とか服装とか厳しい学校でね。普段の生活態度もきちんとしていなければならなかった。だから、学校の勉強で良い成績あげたんだ。そうやって優等生に見られていれば、先生の目が甘くなる。成績あげないと、もっと面倒なことになるわけよ。B型人間の俺は、普通にやっているつもりでも、他人とは違ってしまう。だからこそ、監視の目をできるだけ避けなければならなかった。あの中学で生き抜くための処世術でもあったんだ。

高校で会長をやった時もそう。自分の考えが受け入れらない辛さ。応援してくれる人もいて、それは嬉しかったが、一緒に戦ってくれる人は誰もいないという孤独。正しいことを主張したって、誰も聞く耳を持たない。世の中の不条理さを痛感した。そして、俺の考えが世間のスタンダードではないこと、世の中の多くの人は権力によって騙されていて、それに抗うことすらできない、ということも肌で感じた。そこで、どう生きようか、色々考えるわけよ。自分のスタイルを強固に確立すれば、それが逆に自分を守る盾になってくれることを学んだんだ。そして、「俺は他人とは違うんだ」と強く認識することで、自分の生き方を正当化し、自分だけで楽しく生きる術も身に付けた。

大学でもそう。とにかく金がない。だけど、我慢して節約して、生活レベルを落としたくない。そこで、クレジットカードや電子マネーを使った錬金術を学び、実践することにしたんだ。不労所得を得るワザ。金がないから生まれた発想。しかし、2年になって、いよいよ貯金も尽きてきた。しかし、バイトで自分の自由を奪われたくない。そこで、必死に高収入のバイトを探した。時給に関して妥協はしなかった。それで今のバイトを見つけた。朝の時間なので、自由も奪われない。で、月に5万近く入ってくる上に、定期代も浮く。貧しいからこうやって努力して金を作るんだ。

だから、若いうちは、いや生きている上では、とことん苦労や理不尽さを知った方がいい。自由が与えられないからこそ、自分自身で自由を作ろうとするのだから。満たされているうちは、何も生まれない。

最後に、先日無くなった巨人の木村拓哉コーチの名言を紹介しよう。木村さんは、決して能力のある華々しい選手ではなかったけど、どこのポジションでも嫌がらずにこなす、チームにとってはこの上なく必要な選手だった。

「どうやって生き残ろうか、それだけを考えてやってきました」


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