もう俺だけの夢じゃない

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今日、俺は二十歳になった。

とりあえず、この曲を再生しながら聴いてほしい。

[audio:https://davystyle.com/files/01 Time Has Come.mp3]

10代最後の夜、2010年12月11日土曜日23時57分。
俺は来るべき次のDecadeを迎える儀式をすべく、部屋の電気を消し、iPodを片手にイヤホンを耳につけ、時刻の正確な電波時計を持ち、ベランダに出た。外は寒かったが、俺の心は熱かった。

そして、12日0時を迎えた。日付が変わる瞬間に、俺はiPodの再生ボタンを押した。
そこで流れた曲が、「Time Has Come」である。再生してくれているであろう曲だ。

時は来た。

何が来たかは、俺もわからない。

だが、時は、来た。

映像ではわかりにくいだろうが、俺はこんな街の風景を見ていた。
街の明かりが、いつもよりも眩しかった。
首都高を通る車が、いつもより少なく感じた。
そして、何より。
星の数が、いつもよりも多かった。

物干し竿の下をくぐり、より一層、街の景色が見やすい場所に出た。
錦糸町のネオンが、誕生日ケーキのろうそくのように見えた。
いつもは1つしか見えない星。
今日は8つ見えた。

空を飛ぶ飛行機。
今日は飛行機という感じはしなかった。ゆっくりと地上に舞い降りる、流れ星のように見えた。

街の景色全てが、俺を祝福しているように見えた。

[audio:https://davystyle.com/files/01 Legend Of Future.mp3]

曲を変えると時々聞こえるプッシュ送信音。
Twitterからの返信を知らせる音。
非常に多くの友人が、俺の誕生日を祝うためのメッセージをくれた。

他人と比べて、決して友人が多いとは言えないかもしれない。
しかし、俺の友人たちは、皆濃い。
いい加減な付き合いをしている友人はいない。

顔も名前もわからないが、俺についてきてくれる人もいる。
色々調べたから、そういう人がちゃんといることを俺はちゃんとわかっている。
ブログを読んでくれている人。
Twitterでフォローしてくれている人。
Podcastを聴いてくれている人。

リアルな俺、つまり藤浪貴弘を支援してくれる人もいる。
自分を産み育ててくれた両親、家族。
何かある度にいつも助けてくれた親戚、地域の人。
時には俺の味方となり、時には俺の敵となり、壁となり、俺をここまで導いてくれた友人や先生。

みんな、俺の「仲間」です。
大事な大事な、仲間だ。
俺の、1番の誇りです。

綺麗事なんかじゃない。
彼らとは、憎みあい、恨みあい、脅しあってきたのかもしれない。
顔面を殴られたことだってある。
鉄パイプで殴り、倒れているヤツの腹を蹴ったこともある。
裏で手を回し、罠を仕掛けたことだってある。
逆に俺がだまされたことだってある。

でも、常に真剣勝負だったよな?
俺たち、勝負から逃げなかったよな?

だから、今の関係があるんだよ。

付け焼刃でも、馴れ合いでもない、真の人間関係が。

今まで20年ありがとう。
月並みな言い方だが、この言葉の裏には、重いものが詰まっている。

エリートコースを歩むのが、正しい道だと思っていた時代がある。
名声を得て、強い者になれば、何だってできるって信じていた時代がある。
カネさえ手に入れば、怖いものはないって考えていた時代がある。

Twitterで昨日見た。
高校時代の1番の友人がつぶやいていた。
「すごい久しぶりに六本木に来た!来るたびに住んでみたいと思うけど、それに見合った努力は全然してないなあー」って。
もちろん俺の話ではなく、彼自身の話だが。
あの頃、俺たち、そんなこと言ってた。

ゴメンな。中村。
俺、あの時と価値観が変わっちゃったみたい。
俺、もう、カネのために頑張れないや。
上目指して、地位や名声やカネを掴むことに、もう興味が持てなくなっちゃった。
俺の中で、成功の定義が変わってしまった・・・

早稲田に入りたかったのは、ゴールドマン・サックスに入るためだった。
おそらく、ゴールドマンに入るために、最低限の学歴だと思っていた。
巨万の富を掴みたかった。それで、今まで俺をバカにしてきた連中を見返したかった。

でも、俺は、大学受験に失敗した。
いわゆる「滑り止め」の、明治大学に行くことになった。
かつて愛した学校とはいえ、もう終わりだと思った。
俺が描いてきた成功モデルが、一気に崩れ落ちた。

しかし、彼は望み通りの学部ではなかったものの、早稲田に進学した。
別に恨む気も妬む気もなかった。実は、彼が受かったことは結構うれしかった。
受験教科「政経」。俺と彼は同じ作戦を使った。
それで片一方が成功している。
俺の戦略は間違ってなかったと思えたんだ。
俺はあまりにも、英語や国語ができなかった。

だけど、俺は迷っていた。
次の地図をなかなか描くことができなかった。
だから、一回リセットして、彼と離れるしかなかった。
高校時代の俺とは、一時縁を切るしかなかった。

そして、俺は新たな出会いを重ねた。
色々な経験をし、色々な人と話した。

たくさんの人の協力を得て、やっと次のモデルを描けるようになった。

気付いたんだ。
俺が、本当に心の底から求めているものを。
それは、「目の前にいる人の笑顔」だ。

助からないと絶望的になっていた人が、俺の助言によって助かって見せる安堵の表情。
俺の言葉や行動で起こる周囲の笑い。
思いっきりキレイな景色を見て、明るくなる表情。

はじめから大きなことをするんじゃなくて、まずは目の前にいるあなた。
悩みを解決したり、今後の道を一緒に考えたり。
そうやって、そこのあなたの笑顔を俺は見たい。

俺、そういう仕事がしたい。

いや、ホントは目の前で「ありがとう」なんて言われなくてもいいんだ。
俺は黒子。影の人。
その人に気付かれないように、そっと貢献したい。

「将来の夢って何?」
大人はそうやって、なりたい「職業」を答えさせる。

でも、そんなのは間違っている。
学校とか会社とか職業とか、そんなものはいわゆる「目的地にたどりつくための交通手段」であって、それが目的じゃないよね。
そこにたどりつくための道は1つじゃない。
きっと、数えきれないくらいあるだろう。
1つだけを選ぶ必要すらないかもしれない。
いくらでも組み合わせて、オリジナルを創ればいい。

つまり、目的地さえハッキリしていればいい話。
そうすれば、自ずとそこまでの道がいくつか浮かんでくるはず。
全ての道はローマに通ず。
現在地と目的地さえハッキリしていれば、進む道はある。
逆に言うと、ここがブレると、進む道はなくなる。

どの道を選ぼうか。
俺は、「住みやすく、ストレスをためない、いつも楽しさがあふれる街を創る」という道を選びたい。

不動産、鉄道、建設。
どんなアプローチになるかわからないけど、とりあえずここを目指したい。

今までも、さんざん夢を語ってきた。
自分の人生、どうやったら充実したものになるか。
そういう視点で夢を描いてきた。

でも、俺ももう二十歳。成年だ。多くの自由を受け取る代わりに、多くの責任がついてまわる。
守るべき存在がたくさんある。
俺に期待を寄せてくれる人も決して少なくない。

もう、俺だけの夢じゃないんだよ。
仲間の、みんなの夢を背負って、俺は生きていくんだ。

だから、見ててくれ。
俺、必ず、夢、叶えてみせる。
俺のことを信じてついてきてくれる連中、お前らみんなを幸せにしてみせる。
遠くからそっと、お前らの笑顔を見てやる。
約束するよ。

これからも、よろしくお願いいたします。

[audio:https://davystyle.com/files/02 Departure.mp3]

今、俺は旅立ちのスタート地点にいる。
次の旅に出る。
今夜こうして夢見たみたいに、俺はずっと生きてやる。

50年後、俺は多分死ぬ。
その時に、今度は、自分の笑顔を見て死んでやるよ。

きっと、その時、「楽しかったぜ、Davy!」って言って死んでいくと思う。
その時まで・・・

楽しみにしてる。

今日の午前10時38分にPodcastが公開される。

昨年の誕生日、俺は「これまでの自分の軌跡を振り返る、そんな1年にしたいと思います。」と語った。

あの日、俺はタイムマシンに乗った。
この1年間、自分の軌跡を一歩一歩たどってみた。
これまで俺が落としてきた置き土産を拾いにいった。
俺のルーツを探しにいった。

今度の放送は、その集大成だ。
そのダイジェスト版だ。
残りのDetailは俺の心の中にしまってある。

ぜひ、みんなには、証人になってほしい。
己の耳で、俺がどんな人生を送ってきたのか、心に焼き付けてほしい。

どうか、これからも、俺の夢に付き合ってください。
どうか、俺についてきてください。
お願いします。

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