ポジショニングとは何か ~正しい目標を定める~


静岡にいるのも今日で終わりだ。珍しくそこそこ長い帰省で心身ともにリフレッシュできた気がする。
何といっても食事!ちゃんとしたものを食べさせてくれるのが実家にいる醍醐味の1つ。母親の料理は、世間一般に美味しいと言われるかどうかは別として、俺にとって幼少の頃から慣れ親しんできた味であり、落ち着く。誰にとっても「おふくろの味」があると思うが、そういったもんだ。嬉しいことで。
また、外食も美味い。静岡市民はどこだかの統計によれば、そば好きが多いようで。俺もその1人だ。ちなみに、静岡市はマグロの消費量が日本一というデータもあるが。これもあてはまる。

さて、昨夜は友人2人と会ってきた。毎度おなじみYMN氏、そして京の都で自由を謳歌しているmur氏。どちらも静高時代の友人である。
俺が高校時代にテーマソングにしていたうちの1曲をお聞きいただくか。

http://files.davystyle.com/scorpio.mp3

[audio:http://files.davystyle.com/scorpio.mp3]

「憂鬱にまみれた反逆者たちよ 共に目指そう魂のエルドラド
 ついてきたいヤツだけついて来い 最高の夢を見せてやるぜ!」

こんな感じだったな~。懐かしい。
俺らは大して優秀じゃなかったな。大して努力もしないし。まぁ、先生方から怒られてばかりの悪ガキどもでしたよ。
でも、やる時はちゃんとやる奴等。受験だってそれなりの大学に一発でキメるし、就職だって世間一般よりはよっぽど稼ぐであろう企業に内定している。履歴書だけ見れば文句ない。もちろん、ズバ抜けて素晴らしくもないんだが、やる時はそこそこやる連中。俺の周りにはそんなヤツが多い。

静高時代の連中は結構仲がいい。俺の周りだけじゃなく、他のグループでも卒業から4年が経とうとしている今でもよく会っているという話を聞く。同窓会のような形でなく、現在進行形の友人として。実際、現役だった頃は静高生を叩いていたが、なんだかんだ言って人間的にはしっかりしている連中。これは俺の評価というよりも、違うジャンルの人々と付き合った某友人の話なんだが。もちろん、能力は高いしそれなりに実績や肩書きもある連中だから、プライドはお高いんだけど。とはいえ、もう同じフィールドで戦わなくても良いので、そのプライドという牙もわざわざ見せる必要はない。

しかしながら、似た者同士が集まる静高という環境は大変だ。東京のように学校が多い地域だと、同じような成績でも行く学校は分散すると思うのだが、田舎は学校の数が少ない上に私立もまともな学校が少ないので、中学の成績で行く学校が決められる。よって、似たような連中が集まる。特に一般の公立中学出身者にとっては、それまでと世界が違う。中学まではトップクラス。チヤホヤされ、とにかく高得点を挙げることが第一。文武両道でスポーツもできるのが当たり前。「出木杉君」ポジションでいれば済むケースが多い。(俺みたいにスポーツが残念な状況なら勉強だけというケースもあるが)。ところが、静高は周りは同じことをしてきた奴等ばかり。また違うポジションを確立しなければならない。そうでなければ、あの学校では埋もれてしまう。

皆さんの学生時代(現役の人は今のクラス)を思い出してほしい。1つのクラスには色んなポジションを守っているヤツがいる。明るくて陽気なヤツ、妙に皆の噂を知っているヤツ、お菓子を配ってくれるヤツ、パシリとして扱われるヤツ、やたら身体が大きい体育会系のヤツ、教室の隅でいつも本を読んでいるヤツ・・・。各ポジションによって華々しさやその役割が違ってくるが、学生生活を送る上で最も大事なことは、自分のポジションをハッキリさせること。それがすなわち、自分のカラーになる。

俺はクラスの中心の人気者も、クラスの隅の暗いヤツも、優等生も、落ちこぼれも、ほとんどのポジションを経験できた人間だ。そして、クラスを俯瞰的に見ていた立場だからよくわかる。明るく華やかなヤツが必ずしも友達が多く楽しい学校生活を送れるわけでもなければ、教室の隅で大人しく本を読んでいるヤツがみじめな学校生活を送っているわけでもない。きちんと自分のポジションが確立されている人間は、どんなポジションであれその時々に応じて周りが必要としてくる。例えば、俺の中学の時の友人に、言葉を発しない男がいた。別に障害があるわけではない。ただしゃべるのが好きではなく、口を開けた所は食べる時以外見たことがない。携帯でメールをするわけでもない。そんなヤツだが、そいつの周りにはいつもたくさんの友達がいた。いじめられてたわけじゃない。むしろ、一緒にいたずらをしていた方だ。いつも周りに楽しく一緒に遊ぶ仲間がいた。言葉を交わさずとも、コミュニケーションがとれていたのである。俺らも、遊ぶ時には彼を本気で必要としていた。そういうポジションでいてくれるヤツは、彼しかいなかったからである。そんな稀有なポジションが新鮮で面白かった。

彼がそこまで計算していたかは別として、自分の居場所は自分で作るべきだということを彼から教わった。そして、静高に入ってから、「ポジション効果」の実験をしてみた。
入学してありがたいことに友達ができ、昼休みはいつも同じメンバーと弁当を食べていた。ある時、いつも弁当を1人で食べているヤツがいることに気付いた。悲壮感は出ていない。むしろ、堂々としている。しかし、彼とコミュニケーションをとろうとする者はいなかった。弁当を食べ終わってから、俺は1人で彼に話しかけにいった。なかなか会話のできる面白いヤツだとわかった。俺、思ったんだ。「ああ、俺と一緒だな」って。長縄(大縄跳び)が苦手なんだ。タイミングがつかめていないだけなんだな、と。だとしたら、もったいない。

そこで、明くる日、俺たちは彼を囲んで弁当を食べたんだ。そしたら、彼はあっという間に話題をかっさらっていく人物になり、クラスで中心格のいじられキャラになった。「俺のポジションとるなよ・・・」なんて思いつつも、嬉しかったね。ちゃんと立ち位置さえハッキリすれば、こんなに活躍ができるものかとわかったから。勘違いして欲しくないが、別に俺が仕掛けたものじゃない。彼が自分で掴み取ったポジションだ。俺も「してやった」なんてこれっぽっちも思っちゃいない。俺は単なる傍観者。

現秘書だってそう。本人読んでるだろうから、あまり言いたくないけど(笑)
中学も一緒だったが、ほとんど関わりがなかった。体育のチーム分けでサッカーやる時同じチームになったくらいで。高校になってほぼ初対面のようなものだが、なんか昔の俺に近いものを感じた。石橋を、叩いて叩いて、結局渡らないタイプ。あの学校では「俺が俺が」のタイプが多い中で、珍しくブレーキタイプ。こりゃ組んだら面白いぞと思った。
それまで高1の時の俺は、例えて言うならピン芸人。ソロ歌手。故に自分でアクセル・ブレーキ・ハンドルを全て操作しなければならなかった。今思えば、精神的に相当キツかった。プレッシャーを一身に背負うから大変。中2・中3の時には秘書と同志がいたから楽だったが、高校に入って俺の後方を守ってくれるヤツが欲しかった。

彼とタッグを組んだことで、俺のポジションにも変化が生じた。今まではおとぼけキャラポジションだったが、重鎮ポジションができた。悪く言えば、横暴なジャイアンポジション(笑)
秘書を「かわいそうな天使」ポジションに置くことで、俺自身が「自分勝手な悪魔」ポジションを守ることができた。これが俺の「デビル」の始まりだ。

俺の話は置いといて、彼は地味な性格ではあったが、濃いキャラになった。当時静高にいた連中で、俺たちのことを知らないヤツはいない。彼が放っていた色は「白」だった。普通なら、人々の記憶に残らず忘れ去られる存在。白のキャンバスに白の絵の具で絵を描いても目立ちはしない。だが、彼は自分で「白色」のポジションを固め、絶えず「黒色」の横に存在した。自らのポジションを理解し、適材適所で動いていたから、黒の前で目立つ、いわば「輝きを放つホワイト」になったのだ。もし彼が、俺の秘書役になることを頑なに拒んでいたら、風景の中で消え去る色で終わったはずなのだ。このように、同じ色を放つにしても、自分のポジションをきちんと選ぶことにより輝くことはいくらでも可能なのだ。俺はそれを彼から教わった。

(口では俺のおかげでテメーは・・・といつも言っておりますが、本当は彼自身の努力の賜物です)

これが、俺らが普段の生活で生かせる「ポジショニング効果」。
経営用語の基礎知識では以下のように書いてある。

ポジショニング Positioning
ターゲットとする市場において、競合から自社を差別化し、優位な地位を占めるための考え方。一般にポジショニングとは、自社の製品やサービスを差別化し、顧客に認知してもらうための考え方です。

1点目は、競合製品との対比で、自社製品の差別化のポイントを顧客にどのように理解させて、購買決定を促すかという観点です。
2点目は、自社の製品ラインにおける当該製品の位置づけを明確にするという観点です。

ポジショニングには、ポジショニングマップを作成するステップと、ポジションを確立するための戦略を実行するステップがあります。
 まず、製品特性や顧客ニーズ、独自性などを考慮しながら、ポジショニングマップの軸を決めます。例えば、自社の強みが低コストなのか、それとも高いブランドイメージなのかといったことを見極めることが重要です。次に、それらの軸の最適な組み合わせを選定します。2つの軸を選んで2次元のマップを描き、そこに自社および他社製品を位置づけることが通常行われます。
 狙うべきポジションが明らかになったら、そのポジションを確立するために、マーケティングの4P(製品、価格、プロモーション、販売チャネル)を駆使したマーケティング・ミックスの戦略を策定する必要があります。ターゲットの特性に合った価格づけやチャネル選択が必要ですし、ターゲットに対して製品のコンセプトを正しく伝達することが重要となります。

position

上の図のビール業界が良い例だ。ビール市場は寡占市場であり、商品によってそんなに価格に差があるものではない。価格としては横並び状態だ。
そこで、いかにして他社の製品ではなく、自社の製品を選んでもらうか。それには差別化が必要なのである。

俺が「大衆迎合」を批判するのは、そもそも万人に受けるポジションなど存在しないからである。甘口が好きな人もいれば、辛口が好きな人もいる。年上の女性が好きな人もいれば、年下の女性が好きな人もいる。好みや需要はその時々に応じて様々なのであって、どの嗜好にも差しさわりがないように・・・とすること自体が間違っている。そういうやり方では、本当のファンは掴めない。

「甘口が好きな人に嫌われてもいいから、辛口の商品を出すんだ!」となれば、辛口好きの人は飛びついてくる。他社が甘口好きの人に避けられることを恐れて辛口市場に手を出さなければ、辛口のファンは全て自分のところに集められる。独占市場だ。「どんな人にも対応します」というものは、たいてい「どんな人にもピッタリとはフィットしない」ので、濃いファンはつかない。また、類似商品も多いゾーンなので、少しの波で一気にさらわれてしまう。

先日、SUPER☆GiRLSのかえぴょんについて書いた記事で、「相手が1人でもいいから、その人の心に「深く刺さる」アーティストでいてほしい。」と書いた。「深く刺さる」ためには、明確なポジショニングが必要。「紅白を目指さなくていい」と書いたのは、大衆に受けたいアーティストなどざらにいるから、そこの市場狙っても濃いファンはつかないよ、ということ。他とは違う所を目指さないと。

今回の「音楽でつながろう! Music Ribbon キャンペーン」は面白い。
http://supergirls.jp/musicribbon/

『「音楽でつながろう!」をテーマに、SUPER☆GiRLSのメンバーが日本全国の様々な場所で、イベントを開催し、『音楽』=『夢・勇気・笑顔・元気』を届けるキャンペーン』で、『イベント開催に伴い、SUPER☆GiRLSが結成するきっかけになった「avexアイドルオーディション2010」の最終審査の審査員でもあった、小室哲哉・作詞作曲による、新曲「Celebration ~Music Ribbon ver.~」のオリジナルCDを無料配布致します。』とのこと。あの小室さんが作詞作曲という最高級の曲を、全国を飛び回り無料で配布するなんて、なかなか斬新な企画。昨今の商業主義的な音楽業界へのアンチテーゼにもとれて、面白いと思う。これだけなら大赤字だと思うが、例のFREEという本に書いてあった手法も活かしてじわりじわりと客を集めるのだろう。

1つ案として面白いのは、「私たちはTVには出ません!ひたすら全国各地を飛び回ります!」というもの。
政治の世界を見ればわかる。「風」が吹いても、絶対に崩せない地域。今回で言えば岩手4区の小沢さんの所、2009年で言えば鳥取や山口の「保守王国」。メディアが起こす風は確かに強力だが一過性で脆弱なものだ。風で受かった人間は、風が吹かない次の選挙ではたいてい落ちる。やっぱり、川上から地元を隈なく回る「どぶ板戦術」。これを徹底して継続している候補者の選挙区は強い。小沢さんなんかもかつてはやっていたんでしょう。地元に強力な支持団体があれば、多少のピンチになっても勝たせてくれる。

スパガもやればいい。きっと各地で濃いファンが定着するはず。だって、俺自身、スパガを好きになったきっかけはメディアじゃないんだよ。たまたま中央線に乗ってた時に目に入った、飯田橋のビルボード。あれがきっかけで存在を知り、初めてライブに足を運んだことでとりこになったんだ。紅白に出なかろうが、少々の問題が起きようが、俺の方をちゃんと向いてくれているから離れない。彼女らのポジションも好きだしね。従来のオタクくさい粘着質な空気がまとわりついているアイドルのイメージではなく、スタイリッシュにアーティストとしてやっていながらも身近な存在でいてくれるアイドルというポジション。最近はそんな粘着質な連中も若干入り込んできてはいるが(笑)他と比べたスパガの魅力は、「スマート」な所だと思う。

昨夜静高の連中と会っていて思ったのは、多分俺たちは3年間できちんと自分のポジションを確立できた連中なんだってこと。だから、どんな時に誰が必要か、なんとなくわかる。だから、卒業から4年経とうとしている今でも、会う意味がある。今も、それぞれの自分だけのポジションを、必死にこなしているからね。俺ももちろん、彼らを必要としている。「ギブ&テイク」などない。それぞれが自分にできる範囲のことをやる。自分のことであろうと他人のことであろうと。アジェンダが一致する範囲において、協力する。

俺のこのDavyStyle.comのポジションもなんとなくだけどわかってるよ。個人ブログでこんなに長文を書く所は他にはない(笑)そして、難しいことをわかりやすく伝えるパイプ役。人気ブロガーじゃないけど、作家という自負を持って一定の水準のものを提供しているつもり。Facebookとかと違って、匿名でも自由に閲覧できるし、俺に直接問い合わせるルートも確保してある。

Mail to Davy
http://davystyle.com/mail
https://mailform.mface.jp/frms/davy/bdnpghftlzlh

こんなメールフォームもできたしね。SSLに対応している(セキュリティが強固)ため、安心してお使いいただける。かなり本格的なものを先日取り入れた。相談事、質問、お仕事依頼、単なる会話でも何でも良いので、お寄せいただければと思います。不人気ブロガーですので、1件1件時間も労力も十分に割いて対応できる環境にありますし、させていただこうと思っております。やっぱり嬉しいんでね、メッセージもらえると。
不人気ブロガーというか、このサイト借りてるサーバーはあまり強くないから、ちょっとアクせス集中するとすぐダウンしてしまう。俺が大規模改修をやろうと思っても、小刻みにやらないとすぐ落ちるくらいだからな。

明日は書かないから、今日はいつも以上に長く。「こんな誰も読まない記事長々と書くヒマあったら、俺の論文を手伝え!」と某友人に怒られそうなので、今日はこの辺にしておきましょうか。

 


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