リスクと危険


別に2012年の目標にしているわけでもないが、毎日コラムを書き続けている。続けようとは思わない。しかしながら、あまりにもアクセスがないので、逆に意気に感じて書いている状態だ(笑)人が見てない時に、いいことを書いておく。

今日は、リスクについてのお話をしましょうか。

ちょうど大学の試験の課題でもあるので、復習にもなってちょうどいい。

最近、俺は「リスク」についての話をよくする。また、様々な所で「リスク」についての話がされている。
だが、実は多くの方はリスクについて大きな勘違いをしている。

確かに、英和辞典で「Risk」をひくと「危険」と出てくる。だが、日本語での「危険」というと、多くの場合「Crisis」を指す。「危機」と同様の意味で使われる。もちろん、その解釈は間違いではない。しかしながら、リスクというのはマイナス要素ばかりではない。プラスの要素が発生するケースも「リスク」と呼ぶ。つまり、不確定状態にあるもののことを「リスク」というわけだ。

では、プラス要素もマイナス要素もある「リスク」は、なぜ「危険」と訳されるのか。それは、想定された結果と現実との乖離が生まれるからだ。人は、予期できないことを恐れる。それがプラスに働けばいいが、マイナス要素も含まれるとなるとかなり不安になるものだ。だから、リスクを操ること、つまり「リスクマネジメント」が必要となってくるわけだ。

普通は、「リスクマネジメント」は企業が経営戦略上で用いるものである。企業である以上、バクチをするわけにはいかない。想定外の出来事による損失は莫大な額となる。
この企業が行うリスクマネジメントを個人に還元しようという向きもある。老後を考えた資産運用や生命保険への加入などが代表的だろう。でも、今日俺が話したいのはそういうことじゃない。もっと身近な日常の話なんだ。

では、実際のリスクマネジメントの手順を示そう。

1. リスクの発見・確認
2. リスクの測定(頻度・強度)
3. リスク処理方法(技術)のメニュー
4. リスク処理方法の選択(トゥールミックス)
5. トゥールミックスの実行
6. リスク処理成果の監視
7. リスク処理方法の修正

これを個人の日常生活レベルまで落とし込んで考えていこう。
まずは、自分の前にどんなリスクがあるか「知る」ことが大事だ。例えば、俺の場合、「就職できないことによる食べていけないリスク」「就職したはいいが収入が不十分で生活が苦しくなるリスク」が代表的なものとしてあげられる。もちろん、家庭や人間関係、病気や事故のリスクも挙げられることは間違いないが。

2番目に、そのリスクがどれほどの強度・頻度のものなのか。先の例の場合、実家が安泰である場合においては、即座に食いっぱぐれる可能性は少ない。だが、就職浪人した場合の就職成功率は格段に下がるので、リスクの強度としては小さくない。また、後者のリスクにおいては、転職以外の方法がとりあえず見つからないので、前者同様決して小さくないリスクである。しかし、共に訪れる頻度は、とりあえずは1回である。

3. リスク処理方法(技術)のメニュー。どのようにしてこれらのリスクを処理していくか。

ここでリスク処理手法を抽象的に参照しておこう。まず、大きくわけて2つある。
• リスク・コントロール(Risk Control:RC)
組織をおびやかすリスクの悪影響を最少にするための方法
• リスク・ファイナンス(Risk Finance:RF)
リスク・コントロール努力にもかかわらず発生するリスクに対して資金手当てをする方法

今回の場合、RFは使えない。「就活保険」なる商品があればいいが、残念ながらそれはない(笑)ちなみに、保険というのは、RFの一手法である。
今回は、RCしかない。

では、リスク・コントロールの具体的な方法を見てみよう。
• リスク回避(risk avoidance)
リスク客体を持たない
• リスク予防(risk prevention)
損失予防措置
• リスク軽減(risk reduction)
損失軽減措置
• リスク移転(risk transfer:RF以外)
多様化、分散化

まず、リスク回避。就活そのものを回避することはできないが、不合格になるリスクを軽減することはできる。具体的には、応募者が殺到するであろう大企業(有名企業)はエントリーしない。東大をはじめとする旧帝大や早慶の巣窟となっているような企業は受けない。マーチクラスが主、あるいは大多数となっている企業。あるいは、少数精鋭で特定の大学に偏らない採用をしている企業を厳選して受ける。これで、「不合格率」は軽減できる。
次のリスク予防と軽減はセットで考える。4月選考が多いため、選考がブッキングするリスクがある。そのため、ブッキングした時の優先順位をあらかじめつけておく。また、100社を超える大多数の企業にエントリーすることで、ブッキングしない時期に選考を受けることができる企業を見つけられる可能性がある(発見済)。チャンスを増やすことで、「合格率」をアップさせられる。
リスク移転。これは、精神的なリスク移転の要素が強い。今日現在で123社にエントリーした。実際に選考を受ける企業は減少するだろうが、それでも数十社になる。これだけあれば、「不合格時」の精神的ショックを軽減・移転できる。つまり、「これだけあればどこかにはあたるだろ」と思うことで、精神的に楽になる。
思いつく限りでも、これくらいはあげられる。本当はもっと詰めてリスク・コントロールはしているのだが、公衆の目に触れられる環境にあるこの場で手の内を明かすわけにはいかない。機会があれば、専用サイトで書こうではないか。

4. リスク処理方法の選択(トゥールミックス)
5. トゥールミックスの実行
今、この段階にある。専用サイトにUPしているデータを見ていただければその一部はわかるだろうが、可能な限り、リスク・コントロールをしようと、データ分析に入っているところだ。(プレ)エントリーはとりあえず123社で打ち切ろうと思う。昨日、生活面での精査に入り、すでに13社、選考に進まないことを決定した。

わかりやすい具体例を出すために、就活についての話を出したが、リスクマネジメントの考え方は何にでも応用できる。実際に、大学受験の時もこれに近いようなことをしていた。もちろん、当時はリスクマネジメントの手法など全く知らなかったが、なんとなく身についていたのだろう。日頃の生活でも、無意識のうちにリスクマネジメントしている。俺は可能な限り、リスクを避けたいと思っている。だから、考えて、分析し、行動するのだ。俺にとってのリスクの基準がおそらく一般と異なるため、皆さんはそう感じないかもしれないが。

しかしながら、リスクマネジメントは臆病者の考え方ではない。むしろ、何のためらいもなく、思いっきりプレーするための下準備なのだ。迷いを持ちながら進むくらいなら、事前に迷いを消してから強気で進んだ方がいい。俺が1年のうち7割くらい強気でいられるのは、リスクマネジメントのおかげなのだ。また、その手法に絶対的な自信を持っているから、思い切ったこともできる。

最後に、今流行のERM(Enterprise Risk Management)の考え方にある、COSOフレームワークを紹介しよう。

実際に、進んだ企業は、このCOSOキューブのような考え方を用いて、リスクマネジメントしている。もちろん、個人がここまで細かくやる必要はない。とはいえ、参考になる部分も決して少なくないはず。学問は、実生活に落としてこそ、初めて役に立つ。

長くなったが、これで俺のモノの考え方の一端を見ることができたはず。情報と戦略を操るのもなかなか大変なのだ。能力がないってつらいね。


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