デビルと呼ばれた男

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1990年12月12日。
この日、全世界が幸福に包まれ、全世界が不幸に包まれた。
この日の昼、10:38に誕生した男は、後にデビルと呼ばれる男になる。

あれから21年。世界は変わった。
日本中が躍っていたバブルが崩壊した1991年。
テロとの戦いの幕開けとなった2001年。
日本の半分が壊滅的な状態に陥った2011年。
10年後、何が俺たちを襲うのだろう?

そんな苦境とも呼べる時代の真っただ中、俺たちは生きている。
目には見えないサバイバルレースに勝ち抜き、俺たちは生きている。
生きる権利を与えられたと解釈すべきなのか?
それとも、生き地獄を味わい続けなければならないと解釈すべきなのか?
いずれにせよ、俺たちは、今、この瞬間に、時を刻み続けるべき存在なのだ。

今日、筆者は21周年を迎えた。21世紀に21周年。宿命なのか。偶然なのか。
21回目の記念日を迎えた今回、それまでの20回とは何かが違うように思えた。
この記念日、特別だと思えなくなってきたのだ。
今年の正月を迎えた心境と通ずるものがあった。

それよりも、今日、ふと耳にしたキーワードが俺の心をつかんだ。

「この男と同じ時代に生きられたことを、誇りに思う。」

死ぬ間際、たった1人にでもこんな言葉を言ってもらえたら、最高だ。
それこそ、俺の生きてきた価値があったというものだ。

今日、また自分で詞を書いた曲をリリースする。
今年になって4曲目(アレンジ含めれば5曲目)だ。
そして、また、俺が歌うことになった。

この1年を振り返った時、とことん「自分」というものにこだわった年だと感じる。
こうやって、詞を書くことはもちろん、オリジナルTシャツも作った。Podcastも続けている。自分のサイトも持っている。様々なデータもプロダクトした。自分が生きた証をどうにかして刻もうと尽力した。

いつか俺は語った。
2010年で過去を辿り、
2011年で現在を知り、
2012年で未来を創る。

その2年目をこういったカタチで終えることができたことを、大変嬉しく思う。
誕生日がこの時期にあるためか、どうしても1年の反省と翌年の決意と重なってしまう。

さて、今年書いてきた4曲の詞を振り返ると、そこには1つの共通するテーマがあるように思える。
「生」と「死」だ。

「きっと今殺された夢を 呼び起こす運命の瞬間(とき)」
「生まれ変わっても 俺でいたい 大好きだぜ Dramatic Story」
「もしかしたら生きる意味なんじゃないか 勝手にそう感じて生きている」
「なぜ生きるのか 何のためにやっているんだろう」

「AGAIN JAPAN」に関しては、直接言葉は使っていないが、曲全体が「生」と「死」をテーマにしていることは、もうおわかりだろう。

今度の新曲もそうだ。ぜひ、味わって聴いてみてほしい。

「第三の男」
https://davystyle.com/archives/1227

前作、「俺と僕の間で」をリリースしてすぐの段階でコンセプトは固まっていた。
クリスマスソングを出したい。
だが、全くコンセプト以上には進まなかった。理由は明確だった。コンセプトすら曖昧だったのだ。俺の気持ちを投影しているものではなかった。
詞を書くというのは、自分の心から湧き出る感情を絞り出さなければできないことなのだ。決して「カッコイイ」「雰囲気がいい」程度の感情では生み出せないものなのだ。
だから、俺の気持ちと向き合った。そこで、1つの心理にぶつかった。
毎年クリスマスになると湧き出る感情。
少年時代から、そうだった。青葉公園のイルミネーションを見ながら帰る時、毎年のように思っていたものだ。

結局、俺は「第三の男」にしかなれないんだ。

どんなにカッコつけても、どんなにツッパっても、その真実だけは21年間変えられないものだった。
そんな俺のLoserな側面と、自分の素直な気持ち、それを投影した作品を描くこと。それこそが、俺に与えられた使命だったように思う。

無様な男だと笑えばいい。
カッコ悪いとバカにすればいい。
負け犬だと見下せばいい。

でも、これだけは言っておく。
真実はただ1つ。
俺の存在も、世界に二つとない存在だ。
俺にしかできないことがある。
俺にしか言えないセリフがある。
俺にしか・・・

これらを追い求めていくのが、俺の人生だ。
21歳を迎えた今日この日に、宣言しておく。

そして、「おめでとう」に「ありがとう」も忘れちゃいない。
日頃、俺を支えて下さっているすべての人に厚く御礼を申し上げたい。

嫌われ者でデビルと呼ばれたこの男についてきてくれる。
感謝を表現する方法が見つからない。
嫌われ者だからこそ、見えているものがある。
誰が自分にとって大切な人なのか、普通の人よりもハッキリ見えている。
それらの人々を幸せにするのが、俺の使命だ。

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