満員電車を回避せよ!

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さて、前のブログではベース探しについて書いた。この前のPodcastでも「木更津ベース」の話はしたし、そろそろ本題に突入・・・の前に、書いておかなければならないことがある。もし、ここで木更津ベースの話を普通に書いた所で「いいね~」って思うだけで、皆様のベース選びに役立つ情報を提供できずに終わる。

俺の今の仕事は駅員(ホーム補助員)。朝の通勤ラッシュ時に、駅で電車に乗車されるお客様を安全に誘導し、電車の運行を少しでもスムーズにする役割。こんな仕事、本来はない方がいい。でも、こういう人を雇わなければならないほど、日本、特に首都圏の通勤事情は悪い。

動画を見てもらった方が早い。

・東京を代表する電車、山手線の通勤ラッシュ

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・東京の地下鉄で最も混む東西線。降車時、ドアをこじ開けないと降りられない様子が出ている。

・私鉄一混雑する東急田園都市線。特に急行は大人気だ。

・これはかなり古い映像。昔はこれが日常だったようだ。恐ろしい。

・路線別で考えた場合、最も混雑する地下鉄千代田線の北千住駅。次に来る電車の始発駅がどこなのかでこれだけ誘導方法が変わるようだ。

・上の関連動画。お隣の綾瀬始発でもやっとで人が乗れるくらいの混雑。

ざっとこんな感じだ。これらの路線だけでなく、首都圏の朝はほとんどどれに乗っても似たような状況。駅の映像しかないが、車内では・・・想像できるよね?若い女性は特に危ない。痴漢の被害に遭うかもしれないし、そこまでいかずともオッサンばかりの空間に詰め込まれるのは不愉快だろう。男の俺ですら不愉快極まりないのだから、女性ならなおさらそう思うのも当然だ。

「まぁ、でも、座っていけるんだったらいいんじゃない?」と思うそこの貴兄、よく聞けぃ。首都圏の朝の列車のイス取りゲームはかなり熾烈だぞ。

・京王線笹塚駅。京王線から都営新宿線直通の京王新線に乗り換える人々の映像だ。座りたい人は1~2本見送るのが当たり前なくらい。

・こちらは総武本線佐倉駅。ここでイスを逃したら、東京まで約1時間、立ちっぱなしとなる。ここの乗換は、まるで運動会だ。

・・・とまぁ、こんな風に席に座るだけでも大変。だから、わざわざ余分にお金を払って、座席指定制の「ライナー」や「グリーン車」に乗る人も多い。しかも、こちらも満席となる確率が高い。特急電車で通う人もいるくらいだ。それだけ席の争奪戦は厳しいのだ。

「ま、朝は仕方ないや。帰る時は大したことないっしょ。」と思ったそこの貴兄、よく聞けぃ。甘い。甘すぎる。確かに、夕方のラッシュは朝よりも時間が分散しているため、集中度から言えば朝ほどではない。しかし、朝とほぼ同じ人数が、家に帰るのだ。混雑することはよくわかるだろう。しかも、朝ほど本数はない。状況によっては、朝よりキツい。

・中央線の東京駅の夕方の映像だ。特に通勤快速を待つ人の列はヤバイ。始発でこれだから、御茶ノ水や新宿で乗る場合・・・そういうことだ。
http://youtu.be/-X7y4-mCYDo

・こちらは京王線の新宿駅。10分に1本の準特急を狙う人でごった返す。昨年、このホームの混雑で事故が発生し、お年寄りが1人線路に転落した後に電車にひかれて亡くなったほどだ。

あなたはこれでも、ベース選びに真剣になれませんか?

俺ももう東京暮らし3年目。毎朝満員電車で出勤です。慣れました。でも、嫌なものは、嫌なんです!

・・・ということで、満員電車の苦痛を回避する方法を探すことにした。

まず、朝だけでも確実に電車に座って都心に出る方法からお話ししよう。簡単な話だ。始発駅で乗車を待つ列の前の方に陣取ればいい。それが確実。ということで、都心に向かう電車の始発駅がどこなのか、調べてみた。
ただ、首都圏の全部の路線となるとかなり膨大なデータ量になり、調べるこっちも嫌だし、見るそちらもうんざりするだろう。とりあえず、JR東日本の路線の分だけお示しする。

★JR線始発駅データ★

各路線、各種別ごとの「始発駅」が全部乗っている。そして、各路線ごと「目的駅」を設定した。都心の「○○駅」まで出られますよって話。そして、その駅までの所要時間(分)を載せてある。また、その目的駅に朝7:30~9:00に到着する電車でこの駅始発のものは何本あるかということも載せてある。この数値が多いほど、着席できるチャンスが多いというわけだ。

具体的に見よう。1番上。
「JR中央・総武線、各停、千葉、秋葉原、22、57」と書いてある。
JR中央・総武線の各駅停車の駅で始発駅はどこか。そのうちの1つは「千葉」駅である。目的地は「秋葉原」駅。千葉駅始発の電車のうち、秋葉原駅に7:30~9:00の間に到着する電車は全部で22本ある。そして、千葉駅から秋葉原駅までその電車を使って行くと57分かかる。
こんな風に読んでいただければいい。おわかりいただけただろうか?

こうやって見ると、ずいぶん遠くから都心に乗り入れる電車がある。河口湖だとか、沼津だとか、佐原だとか。こういった所に住んでも、都心まで1本で出られる電車に乗れるわけだ。ただ、時間がやたらとかかることは言うまでもないが。

並べ替えたデータもある。

★JR線始発駅時間順データ★

所要時間順に並べ替えたもの。これを見れば、なるべく都心に近い場所で始発電車に乗りたい場合、どこの駅が有利かがわかる。「中野」「赤羽」「三鷹」などは、すぐ新宿に出られるのに、始発電車の設定がある。狙い目と言えるだろう。

★JR線始発駅本数順データ★

これは本数順。つまり、始発電車に乗れるチャンスが高い順に並べたもの。いくら始発電車の設定があっても、1本や2本じゃ、それを狙う人が多かったら座れないかもしれない。また、自分にとって都合の悪い時間に発車する電車かもしれない。確率を見たかったら、こちらのデータだ。

「座れるっていっても、どこも遠いよな・・・多少の満員電車は我慢するから、都心に近い所でいいや」と思うそこのあなた。電車にも路線によって、色んな種別(各停とか特急とか)があるし、路線によって電車の運行速度が違う。地図上では近いように見えても案外時間がかかったり、地図上では遠く見えても案外早く行けたりするものだ。それを具体的な表にしたものが、Twitterでも紹介したこの表だ。

★東京駅(大手町駅・日本橋駅)からの所要時間早見表★
http://files.davystyle.com/shoyou-tokyo-data.htm

★横浜駅からの所要時間早見表★
http://davystyle2.sakura.ne.jp/davystyle/wp-content/uploads/2011/11/yokohama-shoyo.htm

★新宿駅からの所要時間早見表(ただし、こちらはかなりアバウト)★
http://davystyle2.sakura.ne.jp/davystyle/wp-content/uploads/2011/11/99fd6a8d9c0cf1bb7f1e5bcc8237c0d2.htm

上の3つをまとめたExcel版はこちら。必要に応じて並べ替えて。
★東京駅・新宿駅・横浜駅からの所要時間早見表★
http://files.davystyle.com/shoyotime.xlsx

これらの表は東京駅(新宿駅・横浜駅)から何分でどこまで行けるか?を表したもの。
例えば、東京駅ver.を開くと、表の1番上は、「4、東京メトロ半蔵門線、水天宮前、中央区」と書いてある。
これは、東京駅(この場合は大手町駅)から4分で、東京メトロ半蔵門線の水天宮前に着く。そして、水天宮前駅は、中央区にある。こう読んでほしい。

ただし、東京駅の場合、新宿駅から延びる路線(京王線、小田急線など)は、新宿駅での乗り換え時間+中央線での新宿―東京の所要時間を加算してある。これで、フェアに色んな路線を判定できる。

基本的に朝ラッシュの時間帯の所要時間を明記してあるが、横浜駅版の場合、快速や快特など最も速い種別に関しては、その速達性が生かされる昼12時台における所要時間を明記してある。これで、「○○駅まで、最短○○分」がわかる。

これだけのデータ、1人でまとめあげるのは、大変です。。。

そして、俺が木更津ベースをやろうとしているわけが、以上の表に入っている。
「アクアライン高速バス」という路線が入っているはずだ。もちろん、電車ではない。しかし、木更津(袖ヶ浦・君津)という、東京湾を挟んだ遠い場所からでも、アクアライン高速バスを使えば、速く都心に出られるということをお示ししたかったのだ。

例えば、木更津金田バスターミナルから東京駅(八重洲口)までは、ちょうど40分。上下を見ると、西武新宿線(各停)の新井薬師前(これは23区内!)、小田急線(急行)の向ヶ丘遊園(川崎市)などがある。これらは都心勤務している人が住むには「ちょうどいいところ」とされているようなところだ。それらと時間が大して変わらない。

また、横浜通勤にも効果を発揮する。袖ヶ浦バスターミナルから横浜駅(東口)までは、42分。横浜勤務でなかなか都内から通勤しないので比べにくいが、39分地点に横浜市営地下鉄の湘南台駅がある。43分地点に、京急本線(特急)の浦賀駅が、44分地点に横浜線(各停)の相模原駅がある。これらは、横浜勤務なら検討するような所だろう。それらと大して変わらない。

「でも、本数が少ないんじゃないの?」と思うだろう。俺も最初はそう思った。
だが、そうでもない。木更津金田バスターミナルの時刻表(東京駅八重洲口行)をまとめてみた。

★木更津金田―東京八重洲★

7時台、これは通勤時間帯。1時間に16本。4分に1本ペース。昼間の山手線並み。
また、高速バスは電車と違い、座席定員制だ。つまり、全員着席しなければならない。これは、法律で定められている。よって、座って通勤できるというわけだ。

もちろん、これらの高速バスはJRの駅にも停留所はあるが、路線バスが貧弱なクルマ社会なので、木更津金田バスターミナルか袖ヶ浦バスターミナルまで車で乗り付けて、そこから高速バスを使うのだ。両BTの周りには、駐車場が完備されている。通勤利用を見込んでいるため、無線で道路状況を確認し、時には下道を使うなどして、定時運行に心がけているそうだ。

これが、俺が見つけた、究極の「満員電車回避法」。高速バス通勤は、つくばエクスプレスができる前の筑波近辺ではよくあったそうだが。高速バス通勤の機運は高まっているらしく、東急バスは横浜や川崎の住宅街から高速バスで渋谷へ行くような通勤路線を始めたようだ。

・11/1(火) 通勤高速バス「TOKYU E-Liner」を運行開始いたしました。
http://www.tokyubus.co.jp/top/important/000361.html

また、千葉の方では、浦安やユーカリが丘などからの通勤高速バスがある。

・マイタウン・ダイレクトバス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%90%E3%82%B9

グリーン車やライナー券と違って「追加料金」扱いじゃないから、「定期代」となるわけで、会社から交通費をもらうにしても楽だ。昔は新幹線通勤なんかももてはやされていたし、実際に静岡市あたりからしている人もいるが、最近は新幹線代は出してくれない所が多いようだ。本数ものぞみ主体のダイヤの中では限られてくるし。東北方面は良さそうかな?

ということで、木更津ベースプロジェクトをやるための要素の1つ「通勤手段」を説明すると同時に、皆様にも役立てていただけそうなデータまで提供したわけだ。モバゲーみたいに課金しようかな?(笑)お役立ていただければ幸いです。

※追記※

東京メトロ・都営地下鉄分のデータ

★地下鉄線始発駅データ★

★地下鉄線始発駅本数順データ★

★地下鉄線始発駅時間順データ★

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